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原油価格や木材・合板価格の高騰に伴う現場の日常と耐力壁の壁倍率

2021-11-21

先々週でしたかね?
また「ガソリン」値上がりしましたよね
車社会の我々には死活問題です…

↑いよいよ国も制作に乗り出しましたね!

原油価格高騰もそうですが、建設業界は今年の3月から「ウッドショク」により多大な影響を受けていますので、そちらの対策も早急にお願いしたいです
※都道府県によっては何か施策しているところもあるようですが…

そんなウッドショックの最中、現在進行中の現場では貴重な「合板」が使用されていきます!
↑こんな感じに壁に張っていく合板ですが…
コイツが今手に入りにくいのです。
無駄にしないよう丁寧に施工していきます

シビアな数量で現場運用されていきますのでどこで”継ぎ部分”を作るか?また「ツナギ材」を入れるか入れないか問題…
こちらは耐力壁の壁倍率に起因するものになりますので、その内容についても少々触れていきたいと思います

耐力壁の壁倍率

https://www.jpma.jp/data/kouzou-3/kouzou-3-1_pr.pdf
↑こちらは構造用合板等を使用した場合の壁倍率表…
日本合板工業組合連合会さんの「構造用合板の手引き」から引用させていただいてますが、大壁で釘の間隔150mm以下で2.5倍となっています。



↑こちらのイラストも「構造用合板の手引き」に記載されておりますが…
合板を継ぐ場合と継がない場合の比較ですね。
基本「構造用合板」は3*6板(910*1820)が一般的です。
こちらを縦に張るようになりますが…
一般的な階高は3m(3000mm)ですので通常は3*10板でも使用しない限り「合板を張り継ぐ場合」になります。

このイラストで疑問なのが「合板を張り継がない場合」でも上に釘止めしていないこと…
チョット気になったので調べてみました。
↑こちらは「木造軸組工法住宅の許容応力度設計」(通称グレー本)より
川の字にとめるか、山形及び日型で釘配列の二次モーメントの値が異なっています。
当然ですが上端を釘止めすることで構造は強くなります。





↑なので構造標準図に記載する「中残」巾90mm以上がこの上端を留めるために必要になります(今回3*6板のため)
(※写真はH30年に追加された高耐力仕様になっていますが、2.5倍の耐力壁も高耐力に準ずるとなっています)






↑内側から見るとこんな感じ、筋交いも入ってるのでツナギを負かせています。

耐力壁での壁倍率の考え方とその施工の実態。
この辺の考え方は設計者や施工者により色々なのですが、上端を留めるか留めないかは結構重要な要素だと思います。
特に水平方向に対しての効きがかわるハズ…

ちょっとしたことですが、結構重要な現場施工のリアルな実態もし現場みられるときはこんなとこ気にしてみるといいかもです









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