座面クッションをオーダーして分かったこと
2022-10-17
段差(ベンチ)にラフに座るイメージで設計した造作ソファ
座面のクッションはオーダーしてしまうとコストアップに繋がるため、既製品のクッションを敷き詰めて完成。
当初はそんな考えだった。
しかし造作ソファの配置場所には既存の柱があり、既製品のクッションでは隙間ができてしまう。

隙間部分は物を置けるように手掛けのように作成することもできたが、今回はタテ・ヨコどちらにも横になれるように座面クッションをオーダーする運びに…
イメージ通り作ってくれそうな「椅子張り技能士さん」に相談すると、実際の感覚を確認した方が良いとのことで、少し遠方ではあったがお邪魔することにした。
まずは座面の固さの確認。このために訪問したと言っても過言ではない。
上記写真が座面ソファの構造で3層に分かれている。
この層を座面の厚さに合わせて構成させていくようだ…
今回は背もたれがなく奥行きの広い座面に”アグラをかいて座ること”や”寝転んで利用すること”を想定しているため比較的固めになると思っていた。
ただ、椅子張り屋さんのいう固めと自分の思う固めは同じではない為、実際座り比べることは有効であった。
座面の固さ設定を終えると生地のセレクト
汚れにくいものや耐久性高い生地、また自然素材の麻が含まれるものなど色々あり…
カラーサンプルからソファーの骨組みの色と合わせパースで検討。

グレー

ダークブラウン

デニム
これもセレクトには難航する…
決め手は空間との調和だった。
壁・天井は漆喰で床は無垢板など、せっかく自然素材が多い内装。
自然素材の”麻”入りの生地でセレクトし、色はグレー系に。
他にも縫製方法(マチを全周付けた方が破けにくかったりするようだ)や、生地の流す方向など細部まで検討。
オーダーメイドのため注文するにも手間がかかるし、コストアップもする。
でも知った人に作ってもらう安心感があったり、作り手の心境まで知ることができるオーダーメイド。
できあがるまでのドキドキ・ワクワクを楽しむことができれば、それが実は最高に贅沢なことなのかもしれないと思うのだ。