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嬉しい訪問者

2023-4-10
調性がない。
いや、正確に言えば少し無理をして人に合わせることはできるのだが…
自分を装い人に合わせている気がするのが嫌なのだ。

片田舎で過ごした思春期は周囲から浮かないよう気を使っていた。
高校卒業と同時に上京しその考えが一変する。
初めての一人暮らし。
一人で過ごす気楽さに味をしめてしまった。
極端な考えは一人歩きし、煩わしい人間関係は不要とすら考えてしまったのだ。

しかし不思議なもので、こんな自分でも付き合える人間がいた。
彼とは学生寮で出会う。偶然にも同じ日に入寮した仲で、その付き合いは社会人になっても続いていった。
人付き合いや仕事の悩みを打ち明ければ気が楽になり、将来の夢なんかを語ると大いに盛り上がった。
また一人ではできないことも彼がいれば何とか出来た。
↑こちらは一人暮らし時のアパート。
当時インテリア雑誌の取材が来るにも殺風景だった我が部屋。
急いで買った家具の搬入も運送の日取りが間に合わず、友人の彼が車を出してくれたのだ…

今考えれば、彼も暇だったわけではない。
ろくにお礼もした覚えがなく、当時を振り返ると本当に感謝の念に堪えない。

その後はお互い結婚し子供ができ会う機会もなくなっていった。
気が付けば十年以上の月日がたった…ある日突然彼から連絡があった。
十年前と同じテンションの話口調で一気に当時に戻った気がした。
自分の動向を気にしてくれてたのだろうか?
先日竣工したリノベ物件を見せてほしいという。
photo_YY
最新のリノベ案件「タクミノイエリノベ2」
経験を駆使し自由に空間造りができるようになったことを見せながら、彼を案内し話は尽きない。
「これはシュウチャンやったな~」なんて言われ気分が上がりつつ、いつの間にか昔のように仕事の悩みなどを話し合っていた。
十年以上たっても変わらず自然体で話せる彼のような存在は自分にとってかけがえのないものだ。

お互い子供も大きくなってきたので、今後は会う機会を増やせることを願っている。
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