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基礎梁

2021-09-04


先日設備屋さんと現場で打ち合わせた時の事です…


人通口がもっとあれば…」


そう言われました
人通口とは…


↑この基礎の立上りが切れている部分を言います。

通常600mm程度
床下にメンテナンスで設備屋さん等が進入してメンテナンスする際に必要な開口になります

後々潜る人はどうしても最短距離で侵入したい。
なんせ狭いですからね
(自分も床下の調整などで潜りますので気持ちがわかります)

ですがこの「人通口」メンテナンスのし易さだけを考えて開けるものではありません

開口を開けるということは…
その分構造の弱点になってしまうのです
↑通常基礎の断面はこんな感じ

一番上と下に入る横筋を主筋として基礎梁の断面算定し構造計算されていきます

イラストを見ればわかる通り、木造の建物でも基礎部分は鉄筋コンクリート造なんですね

コンクリートは圧縮力に強いですが、引っ張りに弱い。
その代わり引っ張りに強い鉄筋で強度確保しているのが鉄筋コンクリート造の特徴でもあるのです。
↑こちら基礎梁の高さや主筋のかぶり厚を考慮するソフトの画面ですが…

こんな感じに基礎梁の高さや主筋の太さ、鉄筋相互の距離なんかが重要になっています
↑基礎梁の計算書ですが…

こんな感じに確認していきます

ヘタクソなイラストで申し訳ありません…

水色の部分が基礎梁で矢印のような引っ張り力がかかるイメージが伝わりますでしょうか?

柱からの軸力をうけ、地面の反力がかかるため基礎梁は上に曲がろうとします。

この力を上に入っている主筋で対抗しようと計算しているため上の主筋は構造上とても大切な役割を持っています。

では、こんな感じで基礎梁の真ん中に人通口を設けた場合…

力の伝達がうまくいかず、構造上の弱点になってしまうことがお分かりいただけますでしょうか?

こんな時は、開口の下から地面に深ーく潜り込ませ基礎梁の高さを確保し、D-16や19などの太い鉄筋で開口補強を行います
↑もちろん計算して根拠を残します
これを現場では「舟底型」なんて呼ばれています。
(なぜかいつも珍しがられるのが不思議なんですが… )

仕上がると見えなくなってしまう部分、根拠が残ってなければうやむやになってしまう部分ですが、非常にたいせつな部分です。

設備屋さんのことや後々の事を考えれば多い方がいい「人通口」ですが、構造上大切な役割を持っている基礎梁の耐力を低下させることになるのも事実
そのため「人通口」の設置は、できるだけ力のかからない部分を狙って設置する。
また設置した部分はきちんと補強することが大切ですネ

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