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振れ隅木

2021-08-01

先日雑誌の撮影・取材時に「この住宅のポイントは?」なんて質問を受けまして…
 
 
 
「振れ隅木で自由な意匠設計を実現しました」なんて得意げに語ったんですが…
 
 
皆さん「 ・ ・ ・  どういうことですか?」って感じでして
 
 
 
こと細かに説明した経緯がありましたので、本日はこの振れ隅木に触れていこうと思います
 
 
 
 
まずは「隅木」について解説したいと思いますが…
↑これが隅木なんですが…
 
屋根形状によってコレが出てきます
 
単純な切妻屋根や片流れなどではこのような部材は必要ないのですが…
↑こんな感じで四方向に同じ勾配の屋根をかける屋根形状を「寄棟屋根」と言います
 
屋根の見付け面積が減り、風圧力に対し有効なため、強風の恐れのある建築地によく採用します
 
また、圧迫感も抑えられるため、どっしりとした重厚感を出すのにも有効です
 
この妻側方向と桁行方向の交わる部分に出てくるのが「隅木」
 
通常この「隅木」真上から見ると45度で登っていきます
↑これが通常の寄棟屋根の「隅木」
 
そんで今回の採用した「振れ隅木」ってのはこの角度が45度じゃない場合をいいます
 
例えば妻側を4寸勾配にして桁行側を3寸勾配にしたいなーって時に有効です
 
↑45度じゃないのがお分かりいただけるでしょうか?
 
これが例えば3寸のとこが4寸で上がってくると…
 
 
↑「ここ」の部分の窓がつけれなかったり、極端に小さくなってしまったりします
(屋根が上がりすぎるため)
 
なので桁行方向だけ勾配緩くできないかなーって時「振れ隅木」の出番となります
 
ただこの振れ隅木…
 
結構難しく、手間もかかるし…正直やりたがらない人が大多数…
 
近くのプレカット屋さんも「振れ隅」はムリと言っていましたし…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ですが…
 
 
 
 
そこは手刻みだから出来る技
 
残しましょう指金で出来る建物をってことで今回採用に至りました。
(コロナの影響もあり自然換気のしやすさも考えました)
 
 
今回のできた建物のシルエットをみて、やはりやって良かったと思います
(自分にとって一生自慢できる建物になりました
 
 
 
そんな「振れ隅木の家」
 
住宅情報誌の Replanさんに掲載予定です
 
2021年8月30日(月)ご近所の書店・コンビニで発売予定
 
是非お手に取ってご覧ください~
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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