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ヒカリトカゲ

2021-11-28

そろそろ現場に換気扇や照明器具入れる段取りを…
なんてやってましたらね…

卸問屋さん「納期3か月デス…」
自分「ハッ?…ナゼ?」
卸問屋さん「半導体不足でして…」
自分「

半導体と言えば、照明器具だけじゃなくエアコン・給湯器・PCや自動車などなど様々な商品に使用されており…
どうやら建築業界だけの問題でもなさそうです…
ウチだけが大変なわけじゃありません
少しネガになりましたが…
切り替えていきましょう

そんなこんなで、少しでも心配事を減らすため「取り急ぎ注文しちゃいましょう」ってことになり、「照明器具」の見直しを行いました…
今回の木造三階建ての現場の”1階部分”は店舗(美容室)!
オシャレな空間でありながら、「ヘアカラーの色味」や「毛の流れ」を正確に読み取れる照度・色温度を要求される”ムズカシイ”照明計画でしたので今回はそんな内容に触れていきたいと思います

美容室の照明計画

↑こちら現在工事中の美容室内観イメージ…

ご依頼いただいた当初、現在自分が通わせていただいてる店舗のダウンライトの色味が”オレンジ色”のような暖色系だったこと、
また「暖色系」の色味の方が、暖かな”癒しのサロン”になるようなイメージだったことから、必要照度よりちょい高めの「暖色系」の光源に設定させていただいておりました。
が…
店主と何度か照明の話を進めていくうちに、暖色系照明だと下記のような問題点があることがわかりました。
1.ヘアカラーの色味がうまく伝わらないこと。
2.毛流れが読みにくく”カット”しにくいこと。

美容師法では100ルクス以上あればOKなんですが、実際施術を行う側としては少し足りないのが実情なんでしょうか?
(多分ルクスよりケルビン(色温度)の方が大事なのかもです…)

照明の色味は”オレンジ色”(暖色系)のダウンライトやスポットライト・ペンダントライトなんかを複数ちりばめた方が、室内空間にいい感じに陰影(ヒカリトカゲ)ができ、オシャレ?に見えやすいという点から「光源は暖色!」という固定概念が自分の中にありました…

しかしその陰影(ヒカリトカゲ)が、”髪を切る”・”ヘアカラーをする”「美容師さん視点」で見た時、決していい環境ではなかったのです。
そのため「若干無機質な感じが出ますが…」という前置きのもと「昼光色」のライン照明を計画に盛り込みました!

↑こちらは夜の内観イメージ…

そんなに無機質でもないかな?
これで比較的”均一なムラのない光源”が美容師さんの手元をしっかり照らし、全面に設えたスポットライト(暖色)が無機質な青白い室内空間を中和できていると思います


オシャレな店内空間の演色性も大事ですが、実際この建物で施術される「髪を切る・ヘアカラーする」という仕事の”質(クオリティ)”にこだわる「美容師さんの要望」に応えることができてはじめて、自分も「いい仕事(建物)ができた」と思えるハズ… 

ビジネスの根底にある当たり前の事ですが、今回の照明計画を通じ改めてそんなことを感じました



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